1. HOME
  2. ブログ
  3. ブログ
  4. 【会計事務所のM&Aの体験談 ③ (1/3)譲受側 S税理士法人(大阪市内)】

ブログ

BLOG

【会計事務所のM&Aの体験談 ③ (1/3)譲受側 S税理士法人(大阪市内)】

株式会社NICOTが数年前に仲介・成約した会計事務所の先生方に、その後の面談をお願いしました。
会計事務所のM&A体験談と3年経過後の状況をヒアリングしてまとめました。
先生方には、お忙しいところ、ご協力をいただきましてありがとうございました。
開示できない項目もあり、一部省略しておりますので、ご容赦ください。

1.M&Aの概要について
 NICOT社からご紹介いただき70代の税理士先生(大阪市)の会計事務所を引き継がせていただきました。
 クライアント 約50件、スタッフ2人を税理士法人との経営統合という形式で引き継ぎました。交渉期間に約6か月、事前準備に約3か月かかりました。その後の経営統合からもうすぐ3年になります。初めてのことで最初は大変でしたが、先生、引継スタッフのご協力があり、特に大きな問題や混乱もなくスムーズに引継ぎできたと思います。

2.引継ぎ後のクライアントの状況について
 事前準備とあいさつ回り、統合後のフォローも譲渡側の先生と引継ぎスタッフの協力があり、おおむね、スムーズに引継ぎできました。
残念ながら、経営統合前のご案内を郵送した際に、ご高齢の個人の方が、近所の税理士がよい、とのことで解約がありましたが、解約はその1件だけでした。
 経営統合後は、税理士交代による解約は今のところありません。
 (最初の訪問、挨拶時に、税理士の交代検討を示唆されるケースもありましたが)
 そのほか、経営統合後の3年間で、減少と増加をまとめると以下の通りです。
 ≪減少要因≫
 ご高齢、後継者不足による廃業による減少      法人3社
 コロナによる経営悪化による顧問料の減少      法人3社
 経理入力の外注化による顧問報酬の減少       法人1社
 経理入力の自計化による顧問報酬の減少       法人1社
 ≪増加要因≫
 引継クライアントの社長からの紹介による増加    法人1社
 譲渡側の税理士先生からのご紹介による増加     法人4社
 引継ぎクライアントの親族の相続案件        相続4件
 引継ぎクライアントの親族の確定申告の増加     個人5人

コロナによる影響は想定できませんでしたが、経営者のご高齢による自主廃業も事前に聞いており、ある程度は予想していましたが、意外に早まった気がしております。これもコロナの影響かもしれません。
引継ぎのクライアントだけでなく、譲渡側の税理士先生から経営統合後の新規ご紹介や相続案件のご紹介がありました。譲渡側の税理士先生の以前の取引先、ご友人からのご紹介で、先生の長年のご経験による人脈・ネットワークの広さに感謝しております。

3. クライアントの反応、その後の対応、顧問料などは?
経営統合の3か月前から譲渡側の税理士先生と一緒にあいさつ回りをしました。税理士法人の概要、プロフィールなどで説明しました。その後も、できるだけクライアントの経営者の方、経理スタッフの方とコミュニケーションを取るようにしました。
顧問契約の内容の引継ぎ、会計ソフトの引継ぎ、顧問料の請求、支払い方法などのご案内、業務の引継ぎなどを説明して、ご理解とご協力をいただきました。
基本的に顧問料は一切変わらないこととしました。これは、譲渡側の先生との関係において、仕事内容、顧問料などは、できるだけ変わらないことが良いと考えたからです。
クライアントの社長、先生、私との面談・訪問時の日程調整が大変でしたが、特に大きな支障はありませんでした。
クライアントの反応はおおむね良好で好意的でしたが、やはり信頼関係・人間関係をゼロから構築する必要があり、仕事を通じて1年から2年はかかったように思います。
最初の1年目、2年目は税理士の解約リスクが高いと聞いており、経営者との会話や経理スタッフとのやり取り、仕事の進め方などにかなり気を使いました。
できるだけ丁寧な対応と説明を心がけたこともあり、特に問題はありませんでした。

(2/3へつづく)

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

ブログランキング・にほんブログ村へ